マスクの正しい洗い方!ファンデーションも落ちる洗剤は?

布マスクの配布が始まっていますが、布マスクは使い捨てマスクに比べて小さいし、息がしにくい、洗うと縮むなどの声もあり問題点が多いようです。

その点、使い捨てマスク(不織布マスク)は便利ですが、再利用ができないという難点が。

そもそも使い捨てマスク(不織布マスク)はどうして再利用ができないのでしょうか?

マスクは毎日必要ですし、コストもかかります。一体どうすればいいのでしょうか。

ということで、不織布マスクはなぜ再利用ができないのか、使い捨てマスクを洗って使うための正しい洗い方やファンデーションを落とす洗剤についても調べてみました!



不織布マスクはなぜ再利用できないの?

使い捨ての不織布マスクはなぜ再利用できないのでしょうか。

不織布とは、文字通り「織っていない布」のこと。繊維あるいは糸などを織ったりせず、熱的、機械的、化学的作用により繊維を接着またはからみ合わせた薄いシート状の布のことをいいます。

【布ガーゼと不織布の素材の違い】
マスク布ガーゼと不織布素材の違い図

不織布は複数の原料を組み合わせることで、厚みや空隙を自由に調整できるのが特徴です。
不織布マスクは目の細かさ以上に、中間層に使用されているフィルターの効果によってさまざまな遮蔽効果を実現しており、このフィルターは、一般に「静電加工」という静電気によって飛沫や花粉を捕集し、取り込んでおく機能があるフィルターです。

 

【家庭用マスクの構造】
マスク工業会による家庭洋マスクの構造

「このフィルターは洗うことによって捕集機能を無くしますので、洗った使い捨て不織布マスクは、購入時に比べて大きく機能が落ちることとなりますので、洗う事はお勧めしておりません」(全国マスク工業会)

なるほど。
不織布マスクは静電気で飛沫や花粉を捕集するので、洗うと繊維が崩れるから再利用はおすすめできないんですね!



マスクの正しい洗い方

不織布マスクの特徴がわかったところで、マスクの正しい洗い方についてです。

全国マスク工業会が2020年3月4日に「マスクの再利用について」の指針を公開しました。

前提としては「洗って繰り返し使える表記の無いタイプは、洗うと機能が落ちるのでお勧めできない」とされていますが、「どうしても再利用したい場合の洗い方」も掲載されていましたのでご紹介します。

 

マスクの洗い方つけ置き洗い

【使い捨て(不織布)マスクの正しい洗い方】

  (1) 中性洗剤で1枚ずつ軽く押し洗いをする

  (2)  洗剤が残らないように十分なすすぎをする

  (3)  清潔なタオルに挟んで水分を吸い取る

  (4)  形を整え、陰干しで十分に乾燥させる

※花王が公開している「布マスクの洗い方」で紹介している漂白剤の使用は、使い捨てマスクでは推奨されていません。

また、「洗える」という表示のない使い捨てマスクは、洗うと元の効果は無いとしており、「再利用される場合、あくまでも咳エチケット・濃厚な接触感染や鼻口に直接触れる頻度を少なくする為の使用であることをご理解ください」と注意喚起しています。

マスクを陰干しで自然乾燥

 

しかし、スポーツ報知新聞によると、性能は落ちますが、不織布マスクは洗濯して使い回せるとの記載もありました。

製紙会社で約30年、不織布の研究に携わり、技術士(繊維部門)の国家資格を持つ奥恭行氏(58)は「使い捨てマスクなので洗えば当然、初期性能は落ちますが、不織布マスクは洗濯して使い回せる」と話す。

洗濯のポイントは「優しく洗う」こと。奥氏は「不織布を破壊するような強い力でなければ、手洗い(毛糸のセーターのもみ洗い)できます。洗濯機は言語道断です」。三次元的に縫われる布に比べ、不織布は二次元的に繊維が並んでおり衝撃に弱いという。

洗剤は除菌作用のあるものを使うのがおすすめ。洗濯後は、つるして乾燥させれば10回は使えるという。

この洗濯法は「アベノマスク」にも有効で、「布なら100回は洗える。飛沫(ひまつ)を防ぐだけならガーゼマスクで十分。不織布マスクは毛羽立ち気味になるが、布はなりにくい」と布マスクの有用性も説明した。

不織布マスクは3層素材が主流で、中央の細繊維が帯電しウイルスを捕集する。
奥氏は「この効果は水、特に洗剤やアルコールに接することで効果が減少するので初期性能を保証できない」とした。

しかし奥氏の実験では、新品で90%以上の捕集効率をうたうマスクを洗濯すると、効率は70%に落ちたが「70%より効率は低下はしなかった。一方で布マスクの捕集効率は20~40%。対ウイルス効果を重視するなら、洗った不織布マスクの方がベターかもしれない」と話した。(引用元 スポーツ報知)

洗っても70%の効果を発揮できるなら、洗う価値ありですね!

今のようなマスク不足の非常時には助かります。



やってはいけないNGな洗い方

反対にマスクの洗い方で「やってはいけないNGな洗い方」はどのようなことでしょうか。

1.煮沸 
熱湯で菌は死滅しても、素材が変質してしまう

2.アルコール消毒
全国マスク工業会によるとアルコール消毒も素材が変質する恐れがあるため使わないよう注意喚起している

3.もみ洗い
生地を傷めてしまうのでNG

4.乾燥機
生地を傷めるのでNG

アルコール消毒は有効なのかと勝手に思っていたので驚きました!

正しい洗い方を実践していれば特に問題ないですが、覚えておきたいですね。



ファンデーションも落ちるおすすめの中性洗剤は?

洗剤には「アルカリ性」「中性」「酸性」と大きく3つの種類があり、それぞれpH(ペーハー)の数値で分けられており、マスク工業会では中性洗剤をおすすめしています。

【pHペーハーの数値と区分表】  (石鹸百科より)
pHペーハーの数値と区分表

表を見ると、中性洗剤はpH6~8の水道水と同じ区分になりますね。

中性洗剤といっても、「どれ?」という感じですが、比較的台所用洗剤や洗濯洗剤に多いようです。

ここでは、私が使ってみて”ファンデーションも落ちた”おすすめの中性洗剤をご紹介します。

◎【ウタマロクリーナー】

ウタマロは体に優しい成分を使用しているので、子どものマスクにも安心して使えます!香りも優しいです。

◎【エマール】

下着などデリケートな素材が洗えるエマール、さすがです!使い捨てマスクにも◎

◎【キュキュット】

オレンジのいい香りでおなじみのキュキュット。こちらもキレイに落ちました!
同じキュキュットでも”クリア除菌”は弱酸性なのでご注意を!


使い捨てマスクの正しい洗い方!ファンデーションも落ちる洗剤まとめ

使い捨てマスクの正しい洗い方!ファンデーションも落ちる洗剤についてのまとめです。

使い捨てマスクは、基本的に再利用は推奨されていませんが、マスク不足の今は洗って再利用すること必要です。

不織布の使い捨てマスクは、洗うと効果が減少するので初期性能は保てませんが、実験すると効率は70%にまで落ちましたが、70%より効率は低下はしないことがわかりました。

同じ実験で布マスクは20%~40%であることから、布マスクより洗った不織布マスクの方が、対ウイルスにおいては効果があるとの結果も出ています。

使い捨てマスクを洗う時は、台所用などの中性洗剤で洗い、もみ洗いしないように丁寧に洗いましょう。

マスク不足の今をどうにか乗り切りたいですね。



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