
最初は片目、続いて両目……。順番に入れられることでも知られている「だるまの目」。初詣などでもよく見かけるだるまですが、実はだるまの目入れは順番ややり方が決められているんです。日本に古くから伝わる伝統でもあり、絶やさずに続けていきたい文化の1つでもありますよね。
そこで今回はだるまの目入れについて、入れる順番や入れ方などをまとめてみたいと思います。この儀式を行う意味についても、改めて理解を深めておきましょう♪
こちらの記事では、
- だるまの目は右から?それとも左から?
- だるまの目を入れる順番
- だるまの目の入れ方
についてご紹介します。

だるまの目は右から?それとも左から?

目の入っていない状態で売られているのが一般的とされているだるまですが、実は元々のだるまは大きくて真っ黒な「両目」が入ったものだったんだそう。時は江戸時代まで遡り、疾病から人々を守るようにと黒い目と勇ましい顔立ちで守り神として大切にされてきただるま。時が経つにつれ、「疾病」だけでなくさまざまな願いをこめたい、との人々の希望により、だるまの目を購入した人々が自由に入れられるように進化してきたのだとか。
今でもだるまの産地と言われる群馬県などでは、始めから大きな目の入っただるまが売られています。この場合のだるまは願いを込めるものではなく、「厄除け」のお守りとして飾るのが良いそう。いかにも厄を除けてくれそうな、荒々しい表情が頼もしいですね。
さて、両方の目が白い状態で売られているだるまは、願いを込める時に片方の目を入れ、願いが叶った時にもう片方の目を入れるのが良いとされています。果たしてどちらの目から入れるべきなのか、それぞれの意味と共に見ていきましょう。
だるまの目を入れる順番

だるまの目を入れる順番は2通りあり、それぞれ願う内容によって異なります。だるまから見て右、つまり私たちから見て左側から入れる場合は「選挙」の時。何かを勝ち取ったり、代表として選ばれたいという願いを込める時に入れる順番です。
そして反対に、最初にだるまから見て左、つまり私たちから見て右側から入れる場合が、一般的な願いを込める場合だと言われています。これにはさまざまな説があり、「右に出る者はいない」という慣用句から、願いが叶った時に初めて右の目を入れるというものや、仏教が重んじる「阿吽(物事の始まりと終わり)」の法則から、始まりである左を先に入れるというものなどがあるようです。
私たちがだるまを買い、個人的な願いを込める場合は、だるまにとって「左」の目から入れるようにしましょう。
だるまの目の入れ方

順番がわかったところで、詳しい目の入れ方についてご紹介します。お家にあれば真っ黒な墨と筆を使うのがおすすめですが、黒いマジックペンなどでも代用できます。お子さんに願いを込めてもらう場合などは、マジックペンの方が描きやすい場合もあるでしょう。
最初にだるまの目入れをするタイミングは、「願いを込める時」です。勝負に勝ちたい場合はその前に、1年の幸福を祈るのならば1年の始まりに目入れを行いましょう。目を黒く塗りつぶしながら、心の中で願い事を繰り返すといいですね。
そして、もう片方の目を入れるのは、「願いが叶った時」と言われています。昔から吉報があった際は家族が集まり、みんなでだるまの目入れを見守ってきました。願いが叶ったのを喜んでくれる家族や友達と一緒に、残りの目を入れるのもよさそうです。
また、1年間飾っただるまは、願い事が叶わなかったとしても目入れをし、お寺や神社でお焚き上げをしてもらいます。1年という長い間見守ってくれたことに感謝をし、新年を迎えたタイミングで新たなだるまをお迎えしましょう。そして同じように願いを込めながら、新たな目入れを行ってください。
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まとめ

今回は、日本に古くから伝わるだるまの目入れについて、その順番や入れ方をご紹介しました。その勇ましい表情で、願い事を叶えてくれる力を持っただるま。大きなものから小さなものまでさまざまな種類があるため、生活スタイルに合わせてだるまを選べるようになっているのもポイントです。
ぜひ来年は自分用のだるまを飾り、素敵な1年を過ごしてみてくださいね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。