2020年12月9日に、皇后雅子さまが57歳の誕生日を迎えられました。
国民としてお喜び申し上げます。
ところで、皇后誕生日は「地久節」と言われるとご存知でしたか?
聞き慣れない言葉で気になりますね。
地久節についての意味や地久節祭りと神社の御朱印について調べてみました。
皇后さま 57歳の誕生日 新型コロナ 国民への思い述べられる #nhk_news https://t.co/myzKm7jQuo
— NHKニュース (@nhk_news) December 8, 2020
目次
- 1 地久節の意味
- 2 歴代皇后の地久節:皇后誕生日(近代以後)
- 3 地久節祭と神社の御朱印
- 4 皇后雅子様は今年の日本の社会や上皇后陛下から引き継がせていただいた養蚕に初めて携われたこと、愛子さまのことなどを語られました。 今年もこうして無事に誕生日を迎えることができますことを有り難く存じます。今年は、特に命の大切さ、尊さについて改めて深く思いを寄せる年になりました。1920年頃に世界的に大流行したスペインインフルエンザ以来ほぼ1世紀を経た今年、思いも寄らず世界中が新型コロナウイルス感染症の大きな災厄に見舞われることとなり、大変に心の痛む年でした。 新型コロナウイルス感染症により、世界中で、そして日本国内でも多くの方が亡くなっていることに対し、この場をお借りしてお悔やみ申し上げます。世界の各地で、あるいは日本国内で、多くの方がこの感染症に苦しみ、懸命の治療にもかかわらず亡くなっていく現実は、本当につらいものです。 このような中、医療に従事される皆さんが、大勢の患者さんの命を救うために、そして、感染の拡大を防ぐために、日夜献身的に力を尽くしてこられていることに、心からの敬意と感謝の意を表したいと思います。医療に従事される皆さんには、特に感染拡大の初期には、治療法もまだ確立されない中、また、防護服やマスクを始めとする医療物資が大きく不足する中にあって、どれ程の不安と緊張の中で、自らの命の危険も顧みず、強い使命感を持って治療に当たってこられたことかと、本当に頭の下がる思いがいたします。 我が国では、幸いにして、今までのところ感染爆発のような事態には至らずに、諸外国と比べると感染拡大をある程度の規模に抑え込むことができておりますが、これは、感染症対策の専門家の方々の見識と御尽力、政府や地方自治体による取組、そして、多くの国民の皆さんによる様々な面での協力とたゆみない努力のお陰であると、非常に有り難く思っております。 一方で、感染症の感染拡大が経済社会活動に大きな影響を及ぼしている結果、経営破綻や失業に追い込まれるなど、苦境に立たされている方が大勢いらっしゃることにも大変心が痛みます。また、新型コロナウイルス感染症に感染された方や医療に従事されている方、あるいはその御家族に対して、差別や偏見の目が向けられるという問題が起きていることや、制約の多い生活が続く中で、家庭内での暴力や子供への虐待が増加している可能性があるということも耳にしており、案じています。大きな禍に見舞われている社会の中で起こりやすい問題とはいえ、今後、皆が心穏やかに日々を過ごせるようになることを願ってやみません。 私自身は、特に昨年来、全国の多くの皆様から寄せられた温かい祝意に感謝しつつ、国民の皆様の現在の困難な状況を思うとき、国民のお一人お一人が、幸せであっていただきたいかけがえのない存在であるということを身にしみて感じます。感染症の不安が渦巻く中、様々な面で自由が失われている日々の中で、多くの御苦労と努力を重ねてこられたものとお察しいたします。 また、新型コロナウイルス感染症により苦労をされている方々の置かれた状況をより良く理解し、心を寄せることができればとの思いで、様々な分野の専門家や現場で対応に当たられている方々から、陛下と御一緒に度々お話を伺ってきました。 医療関係者の皆さんの置かれた環境や御苦労、お年寄りや障害を持った方々をめぐる状況、社会的孤立を深めやすい生活困窮世帯への影響や、そうした世帯の子供たちへの学習支援活動、感染対策と学習との両立に取り組む学校現場の状況など、現場に従事し、取組を進める方々から直接現状を伺うことができました。新型コロナウイルス感染症の感染拡大の中にあって、特に、御高齢の方や基礎疾患のある方の御心配もいかばかりかと思いますが、そのような方々や障害のある方、あるいは生活に困窮している方や子供たちなど、社会的に弱い立場に置かれている人々を支える努力をされている方々の尽力にも大きなものがあると思います。 同時に、現在のこの状況の中で自分たちに何ができるかを考え、行動しようとする、若い人たちも含む多くの方の新しい試みや取組を目にするとき、勇気付けられ、心温まるとともに、人と人との絆の大切さを強く感じます。 困難な状況に直面する人々を支え、力を尽くしている全ての方に深い敬意と感謝の意を表したいと思います。 現在、新型コロナウイルス感染症の感染者や重症の方が再び増えてきており、予断を許さない状況が続いています。ワクチンの開発が進み、この感染症の克服に少し光が見えてきているようにも感じますが、一朝一夕に克服できるものかどうか分からないことも多いと思われます。このような中にあって、今後、私たち皆が心を合わせ、お互いへの思いやりを忘れずに、困難に見舞われている人々に手を差し伸べつつ、力を合わせてこの試練を乗り越えていくことができますよう、心から願っております。 また、今年も残念ながら、国内外で自然災害が発生し、国内では特に7月の豪雨により、熊本県を中心に多くの方が亡くなられたり、行方不明になられたりしたことにも深く心が痛みました。特に、体の不自由な御高齢の方が数多く犠牲になられ、お気の毒なことでした。亡くなられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、御遺族と被災された方々にお見舞いを申し上げます。これから寒さも厳しくなります折から、避難生活を続けておられる方々を始め、皆さんにはくれぐれもお体を大切にお過ごしいただきたいと思います。 今年はまた、多くの人が楽しみにしていた東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、延期になりました。オリンピック・パラリンピックの東京大会実現に向けて尽力してこられている関係者や選手の皆さんの御苦労も多いことと思い、皆さんの御努力を深く多としたいと思います。 翻って、この度小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから無事に地球近くまで帰還を果たし、リュウグウの砂を採取したとみられるカプセルが成功裡に回収されたことは嬉しいニュースでした。関係者の皆さんの払われた御努力もいかばかりだったかと思います。今後、持ち帰られたとみられる砂の分析・研究から、太陽系の成り立ちや生命の起源などについて、新たな科学の扉が開かれることが期待されていると聞き、楽しみにしております。 今年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大のために、私たちの公務も様々に変わることになりました。戦後75年に当たっての全国戦没者追悼式や議会開設130年記念式典などが規模を縮小しての開催となったほか、多くの行事が延期を余儀なくされました。先月には、当初の計画より規模を縮小してではありましたが、立皇嗣の礼が執り行われました。これにより、昨年のお代替わりに伴う主な儀式や行事が無事に終了しましたことに安堵しております。 他方で、多くの国民の皆様と直接触れ合うことが難しくなっていることを残念に思います。現在は、様々な場所を直接訪問することが難しい状況の中、最近では、オンラインによる施設の視察等を行うことができるようになりました。先月には、オンラインにより日本赤十字社医療センターの視察を行った後、日赤の3箇所の拠点病院のスタッフのお話を伺うことができ、また先々週には、時期が少し遅くなりましたが、敬老の日にちなんでの訪問として、御高齢の方々によるはつらつとした活動の様子を見せていただき、集まっている方々とお話しできましたことを嬉しく思いました。オンラインという方法により、このように国民の皆様との触れ合いの機会を持てることは有り難く、今後ともそのような機会を大切にしていくことができればと感じております。 また、陛下には、夏前から皇居宮殿での儀式などの御公務が再開され、お忙しい日々をお送りになっていらっしゃいますが、変わらずお元気にお過ごしのことを何より有り難く思っております。 上皇上皇后両陛下には、本年3月、皇居吹上仙洞御所から高輪仙洞仮御所にお移りになりました。新型コロナウイルス感染症の影響により、外へのお出ましも難しい日々と存じますが、くれぐれもお体を大切になさり、お健やかにお過ごしになりますことを心からお祈り申し上げます。そして、日頃より、私たちを温かくお見守りいただいておりますことに厚く御礼を申し上げます。 私自身は、本年、上皇后陛下から引き継がせていただいた養蚕に初めて携わり、関係者の手助けも得て無事に終えることができましたことを有り難く思います。その間、養蚕農家の様々な御苦労にも思いを馳せましたが、最後に、蚕の作り上げた繭から美しいは生糸が紡がれたことを感慨深く思いました。この間、上皇上皇后両陛下に温かくお見守りいただきましたことにも、重ねて感謝申し上げます。 愛子は、今年学習院大学文学部日本語日本文学科の1年生になり、先日19歳の誕生日を迎えました。早いもので来年には成人することを思いますと、幼かった頃のことも懐かしく思い出され、感慨深いものがあります。 現在は、新型コロナウイルス感染症の影響により、世の中の多くの学生の皆さんと同様に、オンラインで授業を受けながら、新しい分野の勉強に忙しい毎日を過ごし、大学生としての生活を大切に過ごそうと努めているように見えます。 愛子には、これからも多くの方からいろいろなことを学びながら、10代最後の年を心豊かに過ごしてほしいと願っています。 新型コロナウイルス感染症により、世の中の状況や私たちの公務の形が変化する中、私自身は、今年も体調に気を付けながら、できる限りの務めを果たそうと努めてまいりました。その際、陛下には、常に私の体調にお気遣いいただき、深く感謝申し上げます。これからも、陛下のお務めの重さを常に心にとどめ、陛下をお傍でお支えできますよう、また、皇后としての務めを果たすべく、健康の一層の快復に向けて努力を続けていきたいと思います。 この機会に、国民の皆様から日頃よりお寄せいただいている温かいお気持ちに対し、厚く御礼を申し上げたいと思います。 最後に、改めまして新型コロナウイルス感染症の終息を願うとともに、国民の皆様が心を寄せ合い、この困難な状況を乗り越えていくことができますよう心から願っております。 NHK WEBより引用 NHK WEB 【皇后陛下御誕生日(地久節)🎌】令和2年12月9日、畏くも皇后陛下には、57回目の御誕生日を御迎え遊ばされました。ここに謹みて地久節をめでたく御迎えになりましたことを御祝い申上候 皇后陛下御歌(令和2年)「災ひより立ち上がらむとする人に若きらの力希望もたらす」 ※御写真は皇后陛下御近影 pic.twitter.com/oH3tWaNk0N — AB型(目立たない皇室ウォッチャーの端くれ) (@AB36738602) December 8, 2020 まとめ
地久節の意味
1948年(昭和23年)7月20日に施行された国民の祝日に関する法律が「天長節」ではなく「天皇誕生日」の名称を用いたことを受けて
地久節」も「皇后誕生日」の名称を用いることが一般的になったそうです。
地久節(ちきゅうせつ)は、皇后の誕生日を祝う日。「地久」は老子の「天長地久」より採られている。皇后誕生日(こうごうたんじょうび)ともいう。
日付は、皇后雅子(第126代天皇后)の誕生日にあたる「12月9日」である(2019年〈令和元年〉 – )。
天長節(天皇誕生日)と異なり、皇室祭祀令に基づく宮中祭祀や休日法の定める国民の祝日ではないが、男女別学が主流だった戦前期の女子校などにおいて
天長節に準じた扱いで祝賀の儀式が行われることがあった。
1931年(昭和6年)の大日本連合婦人会の結成とともに、香淳皇后の誕生日である地久節の日の3月6日(1988年/昭和63年まで)が母の日に定められた。
しかし、母の日は連合国軍占領下の日本の1949年(昭和24年)頃からアメリカ合衆国に倣って「5月第2日曜日」に変更されている。
1948年(昭和23年)7月20日に施行された国民の祝日に関する法律が「天長節」ではなく「天皇誕生日」の名称を用いたことを受けて、「地久節」も「皇后誕生日」の名称を用いることが一般的になっている。
Wikipedia調べ
地久節
今日は皇后雅子様のお誕生日だそうで、おめでとうございます。
皇后誕生日、昔なら《地久節》という名称でした。《地久》という言葉は、私の名の由来である「老子」の一節「天長く、地久し」から取られています。如何に中国文化の影響が強いかったかということが解ります。 pic.twitter.com/DeOTsgydX0
— 小老子(XiaoLaozi) Stay at home, save lives (@MZNj1KdZFI5DkDb) December 8, 2020
歴代皇后の地久節:皇后誕生日(近代以後)
歴代の皇后の誕生日は以下の通りです。
ちなみに上皇后の美智子様は、10月20日のお生まれなのです。
(Wikipedia調べ)
地久節祭と神社の御朱印
神奈川県鎌倉市鎮座する大塔宮 鎌倉宮では、祭典が行われるのですね。
12月9日【地久節祭】
皇后陛下の御誕生日「地久節」を奉祝する祭典です。
皇后陛下の御長寿と皇室の御安泰を祈念申し上げます。— 大塔宮 鎌倉宮 (@kamakuraguu) December 8, 2020
参考:
湘南鎌倉寺社巡礼
大阪府の四條畷神社のツイートでも、地久祭が行われたのだそうです。
㊗️本日12/9は皇后雅子様の御生誕の日、地久節でございます。先ほど宮司以下、地久祭をご奉仕いたしました。
この季節、果物の神饌はリンゴや柑橘類に偏りがちですが、先月半ば頃より洋梨が手に入るようになりましたので重宝しております⛩️ pic.twitter.com/6R9mJkOxo0— 四條畷神社【公式】 (@nawatejinja) December 9, 2020
参考:
四條畷神社
ツイッターで千葉県匝瑳市春海鎮座する椿ノ海 水神社@1bh9kXKzdR7l2p6の投稿がありました。
なんとも美しい御朱印ですね(*^^*)
小雨模様の朝です。
今日12月9日は皇后陛下のお誕生日「地久節」です。
老子の「天長地久」という言葉から天皇誕生日を「天長節」皇后誕生日を「地久節」と称してきました。地久節をお祝いし、今日御朱印を受けてくださった方には、御朱印に「地久節」とお書き入れ致します#椿ノ海水神社#地久節 pic.twitter.com/AAyhcrejH9
— 椿ノ海 水神社 (@1bh9kXKzdR7l2p6) December 8, 2020
椿ノ海 水神社は、千葉県 匝瑳市春海15にあります。
参拝可能時間 24時間で、御朱印は、おおむね午前8時~午後17時。
自宅と神社が離れているので、神社に来て人がいない場合は、自宅にお電話くだされば在宅の場合神社に行き、対応してくれます。
電話;0479(72)0055
椿ノ海 水神社のアクセス
12月の御朱印です。
祭典の師走揃えは年越大祓と除夜祭。
染め紙は襲ねで「地久節祭」です。 pic.twitter.com/NSkwOceZEM— 大塔宮 鎌倉宮 (@kamakuraguu) December 1, 2020
<皇后雅子さまの誕生日にあたっての全文/h2>
皇后雅子様は今年の日本の社会や上皇后陛下から引き継がせていただいた養蚕に初めて携われたこと、愛子さまのことなどを語られました。
今年もこうして無事に誕生日を迎えることができますことを有り難く存じます。今年は、特に命の大切さ、尊さについて改めて深く思いを寄せる年になりました。1920年頃に世界的に大流行したスペインインフルエンザ以来ほぼ1世紀を経た今年、思いも寄らず世界中が新型コロナウイルス感染症の大きな災厄に見舞われることとなり、大変に心の痛む年でした。
新型コロナウイルス感染症により、世界中で、そして日本国内でも多くの方が亡くなっていることに対し、この場をお借りしてお悔やみ申し上げます。世界の各地で、あるいは日本国内で、多くの方がこの感染症に苦しみ、懸命の治療にもかかわらず亡くなっていく現実は、本当につらいものです。
このような中、医療に従事される皆さんが、大勢の患者さんの命を救うために、そして、感染の拡大を防ぐために、日夜献身的に力を尽くしてこられていることに、心からの敬意と感謝の意を表したいと思います。医療に従事される皆さんには、特に感染拡大の初期には、治療法もまだ確立されない中、また、防護服やマスクを始めとする医療物資が大きく不足する中にあって、どれ程の不安と緊張の中で、自らの命の危険も顧みず、強い使命感を持って治療に当たってこられたことかと、本当に頭の下がる思いがいたします。
我が国では、幸いにして、今までのところ感染爆発のような事態には至らずに、諸外国と比べると感染拡大をある程度の規模に抑え込むことができておりますが、これは、感染症対策の専門家の方々の見識と御尽力、政府や地方自治体による取組、そして、多くの国民の皆さんによる様々な面での協力とたゆみない努力のお陰であると、非常に有り難く思っております。
一方で、感染症の感染拡大が経済社会活動に大きな影響を及ぼしている結果、経営破綻や失業に追い込まれるなど、苦境に立たされている方が大勢いらっしゃることにも大変心が痛みます。また、新型コロナウイルス感染症に感染された方や医療に従事されている方、あるいはその御家族に対して、差別や偏見の目が向けられるという問題が起きていることや、制約の多い生活が続く中で、家庭内での暴力や子供への虐待が増加している可能性があるということも耳にしており、案じています。大きな禍に見舞われている社会の中で起こりやすい問題とはいえ、今後、皆が心穏やかに日々を過ごせるようになることを願ってやみません。
私自身は、特に昨年来、全国の多くの皆様から寄せられた温かい祝意に感謝しつつ、国民の皆様の現在の困難な状況を思うとき、国民のお一人お一人が、幸せであっていただきたいかけがえのない存在であるということを身にしみて感じます。感染症の不安が渦巻く中、様々な面で自由が失われている日々の中で、多くの御苦労と努力を重ねてこられたものとお察しいたします。
また、新型コロナウイルス感染症により苦労をされている方々の置かれた状況をより良く理解し、心を寄せることができればとの思いで、様々な分野の専門家や現場で対応に当たられている方々から、陛下と御一緒に度々お話を伺ってきました。
医療関係者の皆さんの置かれた環境や御苦労、お年寄りや障害を持った方々をめぐる状況、社会的孤立を深めやすい生活困窮世帯への影響や、そうした世帯の子供たちへの学習支援活動、感染対策と学習との両立に取り組む学校現場の状況など、現場に従事し、取組を進める方々から直接現状を伺うことができました。新型コロナウイルス感染症の感染拡大の中にあって、特に、御高齢の方や基礎疾患のある方の御心配もいかばかりかと思いますが、そのような方々や障害のある方、あるいは生活に困窮している方や子供たちなど、社会的に弱い立場に置かれている人々を支える努力をされている方々の尽力にも大きなものがあると思います。
同時に、現在のこの状況の中で自分たちに何ができるかを考え、行動しようとする、若い人たちも含む多くの方の新しい試みや取組を目にするとき、勇気付けられ、心温まるとともに、人と人との絆の大切さを強く感じます。
困難な状況に直面する人々を支え、力を尽くしている全ての方に深い敬意と感謝の意を表したいと思います。
現在、新型コロナウイルス感染症の感染者や重症の方が再び増えてきており、予断を許さない状況が続いています。ワクチンの開発が進み、この感染症の克服に少し光が見えてきているようにも感じますが、一朝一夕に克服できるものかどうか分からないことも多いと思われます。このような中にあって、今後、私たち皆が心を合わせ、お互いへの思いやりを忘れずに、困難に見舞われている人々に手を差し伸べつつ、力を合わせてこの試練を乗り越えていくことができますよう、心から願っております。
また、今年も残念ながら、国内外で自然災害が発生し、国内では特に7月の豪雨により、熊本県を中心に多くの方が亡くなられたり、行方不明になられたりしたことにも深く心が痛みました。特に、体の不自由な御高齢の方が数多く犠牲になられ、お気の毒なことでした。亡くなられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、御遺族と被災された方々にお見舞いを申し上げます。これから寒さも厳しくなります折から、避難生活を続けておられる方々を始め、皆さんにはくれぐれもお体を大切にお過ごしいただきたいと思います。
今年はまた、多くの人が楽しみにしていた東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、延期になりました。オリンピック・パラリンピックの東京大会実現に向けて尽力してこられている関係者や選手の皆さんの御苦労も多いことと思い、皆さんの御努力を深く多としたいと思います。
翻って、この度小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから無事に地球近くまで帰還を果たし、リュウグウの砂を採取したとみられるカプセルが成功裡に回収されたことは嬉しいニュースでした。関係者の皆さんの払われた御努力もいかばかりだったかと思います。今後、持ち帰られたとみられる砂の分析・研究から、太陽系の成り立ちや生命の起源などについて、新たな科学の扉が開かれることが期待されていると聞き、楽しみにしております。
今年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大のために、私たちの公務も様々に変わることになりました。戦後75年に当たっての全国戦没者追悼式や議会開設130年記念式典などが規模を縮小しての開催となったほか、多くの行事が延期を余儀なくされました。先月には、当初の計画より規模を縮小してではありましたが、立皇嗣の礼が執り行われました。これにより、昨年のお代替わりに伴う主な儀式や行事が無事に終了しましたことに安堵しております。
他方で、多くの国民の皆様と直接触れ合うことが難しくなっていることを残念に思います。現在は、様々な場所を直接訪問することが難しい状況の中、最近では、オンラインによる施設の視察等を行うことができるようになりました。先月には、オンラインにより日本赤十字社医療センターの視察を行った後、日赤の3箇所の拠点病院のスタッフのお話を伺うことができ、また先々週には、時期が少し遅くなりましたが、敬老の日にちなんでの訪問として、御高齢の方々によるはつらつとした活動の様子を見せていただき、集まっている方々とお話しできましたことを嬉しく思いました。オンラインという方法により、このように国民の皆様との触れ合いの機会を持てることは有り難く、今後ともそのような機会を大切にしていくことができればと感じております。
また、陛下には、夏前から皇居宮殿での儀式などの御公務が再開され、お忙しい日々をお送りになっていらっしゃいますが、変わらずお元気にお過ごしのことを何より有り難く思っております。
上皇上皇后両陛下には、本年3月、皇居吹上仙洞御所から高輪仙洞仮御所にお移りになりました。新型コロナウイルス感染症の影響により、外へのお出ましも難しい日々と存じますが、くれぐれもお体を大切になさり、お健やかにお過ごしになりますことを心からお祈り申し上げます。そして、日頃より、私たちを温かくお見守りいただいておりますことに厚く御礼を申し上げます。
私自身は、本年、上皇后陛下から引き継がせていただいた養蚕に初めて携わり、関係者の手助けも得て無事に終えることができましたことを有り難く思います。その間、養蚕農家の様々な御苦労にも思いを馳せましたが、最後に、蚕の作り上げた繭から美しいは生糸が紡がれたことを感慨深く思いました。この間、上皇上皇后両陛下に温かくお見守りいただきましたことにも、重ねて感謝申し上げます。
愛子は、今年学習院大学文学部日本語日本文学科の1年生になり、先日19歳の誕生日を迎えました。早いもので来年には成人することを思いますと、幼かった頃のことも懐かしく思い出され、感慨深いものがあります。
現在は、新型コロナウイルス感染症の影響により、世の中の多くの学生の皆さんと同様に、オンラインで授業を受けながら、新しい分野の勉強に忙しい毎日を過ごし、大学生としての生活を大切に過ごそうと努めているように見えます。
愛子には、これからも多くの方からいろいろなことを学びながら、10代最後の年を心豊かに過ごしてほしいと願っています。
新型コロナウイルス感染症により、世の中の状況や私たちの公務の形が変化する中、私自身は、今年も体調に気を付けながら、できる限りの務めを果たそうと努めてまいりました。その際、陛下には、常に私の体調にお気遣いいただき、深く感謝申し上げます。これからも、陛下のお務めの重さを常に心にとどめ、陛下をお傍でお支えできますよう、また、皇后としての務めを果たすべく、健康の一層の快復に向けて努力を続けていきたいと思います。
この機会に、国民の皆様から日頃よりお寄せいただいている温かいお気持ちに対し、厚く御礼を申し上げたいと思います。
最後に、改めまして新型コロナウイルス感染症の終息を願うとともに、国民の皆様が心を寄せ合い、この困難な状況を乗り越えていくことができますよう心から願っております。
NHK WEBより引用
NHK WEB
【皇后陛下御誕生日(地久節)🎌】令和2年12月9日、畏くも皇后陛下には、57回目の御誕生日を御迎え遊ばされました。ここに謹みて地久節をめでたく御迎えになりましたことを御祝い申上候
皇后陛下御歌(令和2年)
「災ひより立ち上がらむとする人に若きらの力希望もたらす」
※御写真は皇后陛下御近影 pic.twitter.com/oH3tWaNk0N
— AB型(目立たない皇室ウォッチャーの端くれ) (@AB36738602) December 8, 2020
まとめ
皇后雅子様の誕生日を祝う日の地久節の意味、歴代皇后様の誕生日と地久節祭・神社の御朱印について紹介しました。
今年もこうして無事に誕生日を迎えることができますことを有り難く存じます。今年は、特に命の大切さ、尊さについて改めて深く思いを寄せる年になりました。1920年頃に世界的に大流行したスペインインフルエンザ以来ほぼ1世紀を経た今年、思いも寄らず世界中が新型コロナウイルス感染症の大きな災厄に見舞われることとなり、大変に心の痛む年でした。
新型コロナウイルス感染症により、世界中で、そして日本国内でも多くの方が亡くなっていることに対し、この場をお借りしてお悔やみ申し上げます。世界の各地で、あるいは日本国内で、多くの方がこの感染症に苦しみ、懸命の治療にもかかわらず亡くなっていく現実は、本当につらいものです。
このような中、医療に従事される皆さんが、大勢の患者さんの命を救うために、そして、感染の拡大を防ぐために、日夜献身的に力を尽くしてこられていることに、心からの敬意と感謝の意を表したいと思います。医療に従事される皆さんには、特に感染拡大の初期には、治療法もまだ確立されない中、また、防護服やマスクを始めとする医療物資が大きく不足する中にあって、どれ程の不安と緊張の中で、自らの命の危険も顧みず、強い使命感を持って治療に当たってこられたことかと、本当に頭の下がる思いがいたします。
我が国では、幸いにして、今までのところ感染爆発のような事態には至らずに、諸外国と比べると感染拡大をある程度の規模に抑え込むことができておりますが、これは、感染症対策の専門家の方々の見識と御尽力、政府や地方自治体による取組、そして、多くの国民の皆さんによる様々な面での協力とたゆみない努力のお陰であると、非常に有り難く思っております。
一方で、感染症の感染拡大が経済社会活動に大きな影響を及ぼしている結果、経営破綻や失業に追い込まれるなど、苦境に立たされている方が大勢いらっしゃることにも大変心が痛みます。また、新型コロナウイルス感染症に感染された方や医療に従事されている方、あるいはその御家族に対して、差別や偏見の目が向けられるという問題が起きていることや、制約の多い生活が続く中で、家庭内での暴力や子供への虐待が増加している可能性があるということも耳にしており、案じています。大きな禍に見舞われている社会の中で起こりやすい問題とはいえ、今後、皆が心穏やかに日々を過ごせるようになることを願ってやみません。
私自身は、特に昨年来、全国の多くの皆様から寄せられた温かい祝意に感謝しつつ、国民の皆様の現在の困難な状況を思うとき、国民のお一人お一人が、幸せであっていただきたいかけがえのない存在であるということを身にしみて感じます。感染症の不安が渦巻く中、様々な面で自由が失われている日々の中で、多くの御苦労と努力を重ねてこられたものとお察しいたします。
また、新型コロナウイルス感染症により苦労をされている方々の置かれた状況をより良く理解し、心を寄せることができればとの思いで、様々な分野の専門家や現場で対応に当たられている方々から、陛下と御一緒に度々お話を伺ってきました。
医療関係者の皆さんの置かれた環境や御苦労、お年寄りや障害を持った方々をめぐる状況、社会的孤立を深めやすい生活困窮世帯への影響や、そうした世帯の子供たちへの学習支援活動、感染対策と学習との両立に取り組む学校現場の状況など、現場に従事し、取組を進める方々から直接現状を伺うことができました。新型コロナウイルス感染症の感染拡大の中にあって、特に、御高齢の方や基礎疾患のある方の御心配もいかばかりかと思いますが、そのような方々や障害のある方、あるいは生活に困窮している方や子供たちなど、社会的に弱い立場に置かれている人々を支える努力をされている方々の尽力にも大きなものがあると思います。
同時に、現在のこの状況の中で自分たちに何ができるかを考え、行動しようとする、若い人たちも含む多くの方の新しい試みや取組を目にするとき、勇気付けられ、心温まるとともに、人と人との絆の大切さを強く感じます。
困難な状況に直面する人々を支え、力を尽くしている全ての方に深い敬意と感謝の意を表したいと思います。
現在、新型コロナウイルス感染症の感染者や重症の方が再び増えてきており、予断を許さない状況が続いています。ワクチンの開発が進み、この感染症の克服に少し光が見えてきているようにも感じますが、一朝一夕に克服できるものかどうか分からないことも多いと思われます。このような中にあって、今後、私たち皆が心を合わせ、お互いへの思いやりを忘れずに、困難に見舞われている人々に手を差し伸べつつ、力を合わせてこの試練を乗り越えていくことができますよう、心から願っております。
また、今年も残念ながら、国内外で自然災害が発生し、国内では特に7月の豪雨により、熊本県を中心に多くの方が亡くなられたり、行方不明になられたりしたことにも深く心が痛みました。特に、体の不自由な御高齢の方が数多く犠牲になられ、お気の毒なことでした。亡くなられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、御遺族と被災された方々にお見舞いを申し上げます。これから寒さも厳しくなります折から、避難生活を続けておられる方々を始め、皆さんにはくれぐれもお体を大切にお過ごしいただきたいと思います。
今年はまた、多くの人が楽しみにしていた東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、延期になりました。オリンピック・パラリンピックの東京大会実現に向けて尽力してこられている関係者や選手の皆さんの御苦労も多いことと思い、皆さんの御努力を深く多としたいと思います。
翻って、この度小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから無事に地球近くまで帰還を果たし、リュウグウの砂を採取したとみられるカプセルが成功裡に回収されたことは嬉しいニュースでした。関係者の皆さんの払われた御努力もいかばかりだったかと思います。今後、持ち帰られたとみられる砂の分析・研究から、太陽系の成り立ちや生命の起源などについて、新たな科学の扉が開かれることが期待されていると聞き、楽しみにしております。
今年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大のために、私たちの公務も様々に変わることになりました。戦後75年に当たっての全国戦没者追悼式や議会開設130年記念式典などが規模を縮小しての開催となったほか、多くの行事が延期を余儀なくされました。先月には、当初の計画より規模を縮小してではありましたが、立皇嗣の礼が執り行われました。これにより、昨年のお代替わりに伴う主な儀式や行事が無事に終了しましたことに安堵しております。
他方で、多くの国民の皆様と直接触れ合うことが難しくなっていることを残念に思います。現在は、様々な場所を直接訪問することが難しい状況の中、最近では、オンラインによる施設の視察等を行うことができるようになりました。先月には、オンラインにより日本赤十字社医療センターの視察を行った後、日赤の3箇所の拠点病院のスタッフのお話を伺うことができ、また先々週には、時期が少し遅くなりましたが、敬老の日にちなんでの訪問として、御高齢の方々によるはつらつとした活動の様子を見せていただき、集まっている方々とお話しできましたことを嬉しく思いました。オンラインという方法により、このように国民の皆様との触れ合いの機会を持てることは有り難く、今後ともそのような機会を大切にしていくことができればと感じております。
また、陛下には、夏前から皇居宮殿での儀式などの御公務が再開され、お忙しい日々をお送りになっていらっしゃいますが、変わらずお元気にお過ごしのことを何より有り難く思っております。
上皇上皇后両陛下には、本年3月、皇居吹上仙洞御所から高輪仙洞仮御所にお移りになりました。新型コロナウイルス感染症の影響により、外へのお出ましも難しい日々と存じますが、くれぐれもお体を大切になさり、お健やかにお過ごしになりますことを心からお祈り申し上げます。そして、日頃より、私たちを温かくお見守りいただいておりますことに厚く御礼を申し上げます。
私自身は、本年、上皇后陛下から引き継がせていただいた養蚕に初めて携わり、関係者の手助けも得て無事に終えることができましたことを有り難く思います。その間、養蚕農家の様々な御苦労にも思いを馳せましたが、最後に、蚕の作り上げた繭から美しいは生糸が紡がれたことを感慨深く思いました。この間、上皇上皇后両陛下に温かくお見守りいただきましたことにも、重ねて感謝申し上げます。
愛子は、今年学習院大学文学部日本語日本文学科の1年生になり、先日19歳の誕生日を迎えました。早いもので来年には成人することを思いますと、幼かった頃のことも懐かしく思い出され、感慨深いものがあります。
現在は、新型コロナウイルス感染症の影響により、世の中の多くの学生の皆さんと同様に、オンラインで授業を受けながら、新しい分野の勉強に忙しい毎日を過ごし、大学生としての生活を大切に過ごそうと努めているように見えます。
愛子には、これからも多くの方からいろいろなことを学びながら、10代最後の年を心豊かに過ごしてほしいと願っています。
新型コロナウイルス感染症により、世の中の状況や私たちの公務の形が変化する中、私自身は、今年も体調に気を付けながら、できる限りの務めを果たそうと努めてまいりました。その際、陛下には、常に私の体調にお気遣いいただき、深く感謝申し上げます。これからも、陛下のお務めの重さを常に心にとどめ、陛下をお傍でお支えできますよう、また、皇后としての務めを果たすべく、健康の一層の快復に向けて努力を続けていきたいと思います。
この機会に、国民の皆様から日頃よりお寄せいただいている温かいお気持ちに対し、厚く御礼を申し上げたいと思います。
最後に、改めまして新型コロナウイルス感染症の終息を願うとともに、国民の皆様が心を寄せ合い、この困難な状況を乗り越えていくことができますよう心から願っております。
NHK WEBより引用
NHK WEB
【皇后陛下御誕生日(地久節)🎌】令和2年12月9日、畏くも皇后陛下には、57回目の御誕生日を御迎え遊ばされました。ここに謹みて地久節をめでたく御迎えになりましたことを御祝い申上候
皇后陛下御歌(令和2年)
「災ひより立ち上がらむとする人に若きらの力希望もたらす」
※御写真は皇后陛下御近影 pic.twitter.com/oH3tWaNk0N
— AB型(目立たない皇室ウォッチャーの端くれ) (@AB36738602) December 8, 2020