やりたいことが合って、大学に通っている方はたくさんいますよね。専門知識を得られたり、将来に必要な資格を取得出来たり、貴重な大学生活でやりたいことを見つける方もいらっしゃいます。
ですが、どうしても高額となってしまうのが「学費」。月に数十万円の支払いとなる場合も多く、片手間で稼げる額ではないため、払えなくなる場合も…。
また、新型コロナの流行に合わせ、公共料金を始めとする支払いの延長が認められるケースも増えてきました。これにより、大学の学費についても延長を求める署名が行われているという情報も。
今回は、大学の学費が払えない場合の対処の方法をご紹介します。実際に学費が払えない場合にどうしているのかなども織り交ぜてご紹介していきましょう。
対応によっては、延納や免除の対象となる場合もありますので、是非参考にしてみてくださいね。
目次
大学学費の支払い時期を把握しておこう
大学の学費の支払時期は、ほとんどの大学が同時期に定められています。前期と後期に分かれている場合がほとんどで、
・前期(4月~8月)→4月末から5月いっぱいくらいまで
・後期(9月~3月)→9月末から11月くらいまで
となっています。
詳細な日付に関しては、それぞれの大学によって異なるため、「学生課」などに相談して確認しましょう。入学時にもらうパンフレットにも記載がある場合が多いです。
▼既に学費削減を提案している大学でも、後期分の学費が含まれているかいないかが大きなポイントとなりそうです。
続けたいと切に願い支援策を探れば道はあるだろうけど
終息時期が全く見えない中
将来、奨学金返済に困る姿を想像したら退学検討2割は驚かない
生活費さえ厳しい学生もいるだろうしもし半期分の追加学費を負担する事になれば9月始まりも全然喜べない親もここにいるんだもの
他人事じゃないわ💦>RT— misosazai (@miso_sazai_) May 2, 2020
大学学費払えない場合は延納・分納・減額・免除制度を利用しよう
学費が決められた期限内に払えないとわかった場合は、「延納」「分納」「減額」「免除」が適用される場合があります。いずれも大学の「学生課」で相談して書類への記入が必要ですが、「決められた期限前」に手続きを済ませておきましょう。期限が過ぎると、適用できない可能性があります。
・延納…学費を支払う期限を延長してもらうこと。
・分納…支払額を分割で支払うこと。
・減額…残りの支払額を減らしてもらうこと。
・免除…残りの支払額をなくしてもらうこと。
どれも大学により対応の仕方が違ったり、分納の回数や減額出来る金額が変わったりしますので、詳しくはお問い合わせください。
「延納」「分納」「減額」「免除」の例をいくつかご紹介しておきます。
▼延納
新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響に伴い、2020年度前期分の受付については臨時対応といたします。延納期日について、 平時は 1 ヶ月の延納を原則とさせていただいておりますが、このような事態に鑑み、1ヶ月という一律 の限度を設けず、個々のご事情に応じて、可能な限り柔軟に対応させていただきます。
引用元:青山学院大学
学費の納入が何らかの事情で遅れることが予想される場合は、必ず期限前に各キャンパス学生課に相談してください。延納手続の開始は前期4月から、後期10月からとなります。相談もなく納入期限を過ぎると、定期試験の受験資格を無くすだけでなく、「除籍」となりますので特に注意してください。
引用元:神奈川大学
▼分納
定められた期日までに授業料等学費が納入できない場合は、「学費延納願」「学費分納願」を提出し、許可を得ることで、納入期限の延期や学費を分割して納入をすることができます。
引用元:龍谷大学
▼減免
学生の保証人が天災等により被害を受けた場合、申請により学費を免除・減額する場合がありますので、速やかに学生支援課に申し出てください。
引用元:大谷大学
▼免除
経済的理由により授業料の納付が困難であり,かつ学業優秀と認められる場合には,選考のうえ授業料が免除または徴収猶予される制度があります。
引用元:東京大学
▼ウイルスの影響でお金がなくなり、夢を諦める子供たちがいるなんて、悲しすぎる現実です。
学費半額が実現すると良いな。
色々と議論されてるけど、お金を理由に大学を辞めてしまうと言うのはかなり悲しい現実ですよね。これが1年前とかだったら、僕もまだ稼げてないただの苦学生だったんで、普通に在学悩んでたと思います。
せめて、学費を払う時期を遅らしてくれるとありがたいだろうなぁ。— ケント(kento miyamichi)/大学生フリーランス (@kento_miyamichi) April 30, 2020
制度利用できない場合はどうしてる?奨学金やローンは利用できる?
期限を過ぎてしまった、など諸々の理由で上記の制度が利用できなかった場合、このままでは除籍されてしまうかも…と不安になってしまいます。
ですがご安心ください、学費が払えない人のための「奨学金」「学生ローン」などの方法も充実しているんです。
奨学金で有名なのは「日本学生支援機構」。
ここでは様々なタイプ・金額の奨学金を借りることが出来ますが、「貸与型」「給付型」でも大きく変わってきます。
また、地方自治体や大学そのものが奨学金制度を利用しているところも。「学生課」で困っていることを相談すれば、その大学での「一番良い方法」を教えてもらえるでしょう。
日本学生支援機構「JASSO」の公式ページは→こちら
また、一般的な金融機関で「教育ローン」を組むという方法もあります。大手銀行などは金利が高い傾向にありますが、豊富な種類から親切に相談に乗ってくれたりと、手厚いアフターケアまでがおすすめポイントです。また、中には「保護者」でしか借りられないなどの教育ローンもあるため、それぞれの「貸付条件」はチェックしてくださいね。
▼大学側が独自に奨学金制度を取り入れているところも。
4/30現在
近畿大学コロナ支援決定事項
・全学生一律5万円給付
・無利子の奨学金 計80万円
・有償パソコン.Wi-Fiルーターの貸与
・Web診療.カウンセリングの開始
・図書宅配サービス(送料学校負担)
・Web授業専用サポートデスク開設
・コロナ研究とPCRを拡大#拡散RT希望️本当に近大でよかったです
— 近ため管理人 (@kintame_contact) April 30, 2020
最後の拠り所大学学費減免を求めるコロナ署名とは?
コロナウイルスの影響が全国に拡大し、遂には全県に「緊急事態宣言」が発令されるなど、異例の状況を迎えた日本。その影響は会社員だけでなく学生も含まれており、アルバイトで生活費や学費を賄っていたという学生も少なくありません。
コロナウイルス蔓延を防ぐために軒並み閉店状態となったアルバイト先。収入が減って学費が払えない、と困った学生たちによる署名活動、通称「コロナ署名」が起こりました。
なんと全国160以上の大学にまで規模が広がっているコロナ署名は、1,200人に向けたアンケートで約2割が「このまま学費が払えなければ退学も検討している」と答えています。ここまでの学びやこれからの夢が、コロナウイルスによって途絶えるなんて…と憤りを感じてしまいます。
コロナ署名の内容は、「学費減免」。既に大学側で独自に支援策を立てたところもあるようですが、学生を救う動きの今後に注目です。
▼コロナ署名には学生を始め、多くの人が声をあげています。
学費減免運動が全国100大学へ。独自の学生支援策がとられ始めているが、学費そのものの減免には、国の支援がどうしても必要だ。
「高等教育無償化」と胸を張っていた安倍政権、今年度予算で計上した7600億円は、こういう時にこそ使うべきではないのか。https://t.co/SF5cSDZ9dm
— 山添 拓 (@pioneertaku84) April 27, 2020
▼自ら声をあげて署名を求める人も増えてきました。
学費等の費用減額に関する署名活動始めました!
大学側の対応や、授業の質を落とさない努力には感謝していますが、学生側の意見も示していこうと思い、先陣を切り、このような活動を始めました。
ぜひ目を通してください。#中部大学https://t.co/hWc1D4i7P4 via @change_jp— MASAKI (@msk_knmk) April 29, 2020
それでも学費が払えない場合は休学の選択肢も!
上記に上げた救済策でも、やはり学費が払えない…とお困りの方。
「もう退学してしまえ!」とあきらめるのはまだ早いんです!「休学」手続きをし、その間の学費が免除になる場合があるんです。
再度お金に余裕が出るまで休学し、また復帰するのならば、今までに取得した単位や知識も無駄にならずに済みます。
一旦仕切り直してまた学び始めるので、心もすっきりリセットした状態で頑張れそうですね!
「休学」についていくつか例を挙げご紹介しておきます。
▼休学
病気その他やむを得ない理由により、2か月以上修学することができない場合は、休学することができます。
引用元:愛媛大学
1回の休学でお休みできる期間は、1年以内となりますが、大学(学生委員会)が特別の理由であると認めた場合は、連続して2年までは休学が可能となります。
引用元:北海道文教大学
病気など特別な事由により、2カ月以上修学ができない場合は、休学することができます。休学期間は、前期間、後期間、1年間(4月1日からの休学に限る)のいずれかです。休学期間中も、学籍は継続するため、在籍料の納入が必要です。
引用元:大谷大学
病気その他やむを得ない理由によって、2ヶ月以上出席できない場合は、学長に願出て休学することができます。
引用元:武蔵野美術大学
病気・経済的理由などにより、休学期間中の授業料は免除されます。
引用元:東京大学
▼全ての支援をフル活用し、休学を勧める声も。
とにかく、大学生で生活困窮している人には、いろんな支援メニューがあるからまずは全部挑戦しろ、それがだめでも退学より先に休学を考えろ、と言いたい。
— 藤 (@fuj_sato) April 29, 2020
学費を払えないとどうなる?
これまでに「学費を払う方法」についてご紹介してきましたが、では実際に学費が払えないとどうなってしまうのでしょうか。
もちろん、学生課などから再三「支払いのお知らせ」等が送られてくる場合がほとんどですので、よっぽどのことがない限りは忘れたりもしなくて済みます。
しかし、支払いしない状態が続くと、大学を「除籍」処分されてしまいます。
これは「自己都合による退学」とは少し違い、退学は一度してもまた編入することも可能で、その際には今までの単位を活かすことができる場合もあるのです。
しかし、「除籍」されてしまうと、今まで学んだ単位は全て剥奪されてしまいます。もちろん、今までに払った分の学費も返ってはきません。
▼「除籍」という結末にならないよう、出来る手は使っておきましょう。
教職員として「大学がなんとかする」について勘違いしてほしくないのが,分納にしても延納にしても,いずれ自分が払うということです。払わずに済むとか,赤の他人が払ってくれるわけではない。結果として未払いになれば除籍です。除籍になる前に教職員に相談を。
— 新ポスドク問題とアカデミアを考える会 (@uniontell) April 24, 2020
まとめ
いかがでしたか?
まずは、「どうしよう…」と1人で悩まず、大学の学生課などに相談してみることをおすすめします。
学費に困っている人は、実は結構な人数がいると言われており、あなただけが1人で悩んでいるわけではない、ということを忘れないでくださいね。
あなたがより良い大学ライフが送れるように、参考になれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!