神奈川異臭騒動(悪臭騒ぎ)の発生原因はなに?全国の発生状況も調べてみた!

2020年、神奈川県では相次いで「悪臭がする」との通報がありました。範囲も横須賀から三浦半島にかけてと幅広く、原因が特定されていないことも相まって騒動となってしまっています。

また、大地震の予兆という意見や、自然現象によるものなどさまざまな見解が示されており、市民の混乱を招く事態に。

そこで今回は、神奈川異臭騒動の発生原因や、騒ぎの状況などについてまとめてみました。地震に関連した出来事が多くなると、不安になる人も多いのではないでしょうか。地震大国である日本に住む以上、日頃の備えは万全にしておきたいですね。

▼広範囲での異臭騒ぎ(悪臭?)は、不安を増加させてしまいます。

 



神奈川異臭騒動(悪臭騒ぎ)の発生原因はなに?

まず、神奈川県内で起きている異臭騒動についてまとめてみましょう。各地での発生状況から、識者による発生原因の分析まで、今ある情報を整理しておくと安心ですね。


神奈川における異臭の発生状況

発生した地域としては、今のところ「三浦市」と「横須賀市」周辺です。それぞれに似通った点のある2例の報告を見てみましょう。

三浦市

神奈川県内で最初に異臭が報告されたのは、2020年6月4日の夜のことでした。三浦市南下浦町金田地区で20時過ぎ、「ゴムの焼けたような臭いがする」との通報が相次いだのです。通報の件数は200件にも及び、ほとんどの人が感じるような強い異臭であったことがわかります。

また、近隣の逗子市でも、同じような通報が確認されたとのこと。緊急搬送されるほどに気分が悪くなってしまった方もいるようで、事態の緊迫性がわかります。

横須賀市

次いで7月17日、今度は横須賀市周辺で異臭が報告されました。今回は10時から11時ごろの報告が多かったとのこと。人々が活動している日中だったこともあり、多くの人が異臭を感じていたようです。

「焦げているような臭い」や「ガソリンのような臭い」と訴える人が多かったことから、油系の異臭であったことがわかります。


神奈川異臭騒動(悪臭騒ぎ)の発生原因はなに?

当初考えられていたのは、「クジラの死骸」「赤潮・青潮」、そして「地震の予兆」などの説でした。しかし、7月10日に野比海岸に漂着したクジラの死骸は、到底このような強い臭いを発する源とはなり得ないとの結論が出ています。

また、プランクトンの増殖が原因となる「赤潮」はほとんど臭いを発することはなく、その死骸から発せられた硫化水素が原因で起こる「青潮」は生臭いような臭いがするんだそう。どちらにしても今回の異臭とは関連性が薄いとの見解が述べられました。

残る「地震の予兆」説については、武蔵野学院大学特任教授の島村英紀氏は「三浦半島にあるガス田の影響ではないか」と述べています。

軽度の地震によって地盤が揺れ、地下にある活断層がずれることで、ガス田からガスが漏れ出てきた可能性があるんだそう。実際に大規模な被害を被った、1923年の「関東大震災」の前にも、同じような異臭報告があったというデータも。

さらに恐ろしいのは、三浦半島の地下には「北米プレート」と「フィリピン海プレート」の境界があるということ。この2つのプレートは、関東大震災の原因ともなったプレートです。幾度とない軽微な揺れを経て、既にいつ首都直下型地震が来てもおかしくないような状態にあるんだそう。

記憶に新しい、2011年の東日本大震災。大きな爪痕を残すほどの大きな揺れは、東日本だけでなく日本全体に影響を及ぼし、他地域での地震も誘発する可能性があると言われています。東日本大震災の揺れが、三浦半島付近のプレートに影響し、ガスが漏れ出てきた可能性も十分に考えられそうです。

こうなると、異臭騒ぎは神奈川県だけでは終らないかもしれません。今後の各地の情報を、より注意してみておきたいですね。


全国の異臭発生状況も調べてみた!

さらに気になるのは、神奈川県だけでなく全国の異臭騒ぎについてですよね。そこで、これまでに報告されてきた異臭騒ぎの数々をまとめてみました。大きく取り上げられたものだけでもこれだけの数が発生しています。軽微なものを含めると、あなたの周りも例外ではないかもしれません。

▼SNS上では、ニュースにならない軽微なケースが報告されることも。

2019年5月8日|千葉市周辺

千葉市や八千代市などを中心に、約120件もの通報があった2019年。このときも、住民からは「ガス臭い」「ゴムの焼けるような臭い」との訴えが寄せられており、消防隊やガス会社が総出で原因を追求しました。

しかし、ガス漏れなどの原因は見当たらず、原因不明のままお蔵入りとなってしまいました。千葉県の地下には「南関東ガス田」と呼ばれる日本最大のガス田があり、こちらが影響しているのではないかと言われています。

2011年9月4日|兵庫県赤穂市周辺

9年前にも同じような報告が、今度は兵庫県でもあったようです。ガスの漏れるような臭いを感じた住民たちが8件あり、消防が出動する事態に発展しました。

赤穗市の報告件数は少ないものの、市内各地に散らばっており、かなり広範囲で臭いが感じられたことがわかります。いずれもすぐに消えてしまうほど短時間の異臭であり、消防団員のガス検知器にも反応がなかったとのこと。


2010年2月8日・5月6日|仙台市周辺

2010年には、仙台市周辺で相次いで2回の異臭報告がありました。2月は仙台市中心部が多かったのに対し、5月は海沿いの地域から多く報告があったとのこと。広範囲にわたる異臭騒ぎは、多くの市民の混乱を招いたようです。

このときも、原因究明には至らないまま調査は終了してしまいました。しかし、異臭のする場所で採取された気体は人体に有害なものではなく、可燃性でもなかったとのこと。引火して火災になるような心配はないとわかり、多少安心できたといったところでしょうか。

2003年2月7日|大阪市南部一体

大阪湾の方から異臭が漂い、沿岸の中学生が多数影響を受けた2003年。このときの異臭については、臭いを形容するコメントは見られませんでした。しかし、16人の中学生が頭痛を訴え搬送されたとのこと。

外から漂ってくる悪臭は、部屋の中の悪臭と比べて対処法があまりありません。とりわけ臭いに敏感な子供たちは、この影響を色濃く受けてしまったということになります。


2000年8月28日頃|関東地方

各地で起こった異臭騒ぎで、唯一原因が判明しているケースが関東地方で発生しました。この時はガスの臭いではなく、「卵の腐ったような臭い」「温泉のような臭い」がしていたことから、原因は二酸化硫黄ではないかと目途がついたそうです。

検証の結果、東京都沿岸にある三宅島の雄山の噴火の際、放出された二酸化硫黄が風に乗って関東地方に流されてしまったとの見解が示されました。どの地域でも健康被害が出るレベルではなかったようですが、気管支炎や喘息を引き起こすこともある物質なだけに、不安の声も多く寄せられていました。

1995年阪神・淡路大震災の数カ月前|神戸市東部

日本で起きた地震の歴史の中でも、とりわけ大きな被害を被った阪神・淡路大震災。この災害の前にも、異臭騒ぎがあったんだそう。

兵庫県にある六甲山付近で確認された異臭は、震災が起こる1ヶ月前から続いていたんだそう。断続的な異臭の後に大地震が起こるなんて、この時は誰も思いつかなかったのかもしれません。


まとめ

▼「もしも」に備え、危機管理を徹底しておきましょう。

長年にわたって頻発している異臭騒ぎ。地震の前触れという説が濃厚ですが、いざという時のために備えを万全にしておきましょう

また、今後も各地で異臭騒ぎが起こる可能性は十分に考えられます。少しでも変わったことを感じた際は、すぐに消防に連絡することが大切です。臭いに対する適切な対処法なども聞いておくと安心ですね。

今後の状況に気をつけながら、自分にできることを行っていきましょう。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。