ミステリと言うなかれの名言がいじめの考え方を変えた・・・久能整の心に残るセリフまとめ

菅田将暉さん主演の月9ドラマとして話題になった、田村由美原作の「ミステリと言う勿れ(なかれ)」

どこにでもいそうな、それでいてちょっと変わった大学生の久能整(くのう ととのう)が、その観察力と独特な考え方を利用して謎を解き進めるストーリーです。
2022年3月現在、コミックは10巻まで発売されていますが、まだまだ今後も見逃せない展開が続きそうですよ。

そこで今回は、ドラマ版でも反響の大きかった久能整のセリフの中から、「いじめ」に関するものをピックアップしてご紹介します。
日本での考え方とは少し異なりますが、それでいて被害者に寄り添うような久能整のセリフ。
一度見れば、あなたも久能整の不思議な魅力にハマってしまうこと間違いありません。

※本記事は原作のネタバレを含みます。未だ視聴していない方は、ご理解の上ご覧ください。

こちらの記事では、

  • 【ミステリと言う勿れ】個性あふれる主人公・久能整とは
  • 【ミステリと言う勿れ】ドラマ版も大人気!
  • 【ミステリと言う勿れ】いじめに対する考え方がガラリと変わるセリフとは

 
についてご紹介します。



【ミステリと言う勿れ】個性あふれる主人公・久能整とは

ミステリと言うなかれ

 

ミステリと言う勿れは、「月刊フラワーズ」に掲載されているミステリー作品です。
一見おとなしそうな、それでいてもわもわとしたアフロ頭が特徴的な主人公・久能整は、「僕は常々思うんですが」が口癖の大学生。常日頃から、周りが考えもしないようなことを思い浮かべ、独特の着眼点を持っています。

1人暮らしをしているという彼は、たびたびカレー作りに勤しみ、第1話で自宅に警察が訪れた際もカレーを食べようとしていたところでした。誰もが最初は、彼に「天然」「ボーっとしている」「何を考えているかわからない」といった印象を抱きますが、ひとたび話始めると態度が一変。おなじみの捜査チームの一員・風呂光聖子や池本優人は、一般人の久能整にこっそり事件を解決してもらおうとしたこともありました。

そんなほのぼのとした一面を見せる久能整ですが、たびたび挟まれる過去の回想シーンでは、何やら1人ぼっちで苦しんできた時期があった様子。つらい過去を抱えた経験があるからこそ、彼の一言には他人を惹きつける重みがあるのかもしれません。

久能整 プロフィール
  • 年齢:19歳
  • 学校:東英大学教育学部心理学専攻 大学2年生
  • 星座:うお座
  • 癖:人の癖を真似してしまう
  • あだ名:トトロ、空気、モフモフの人、ぼっちえのき
  • など



【ミステリと言う勿れ】ドラマ版も人気!

一方、久能整役を演じた菅田将暉さんをはじめ、多くの豪華俳優陣で話題となったドラマ版。
惜しまれながらも2022年3月をもって最終回を迎えますが、数々の謎、それから久能整自身の謎についても未だ明かされていない点が多いため、ストーリー的には次回作も期待できそうです。

原作を読む時にも、つい豪華俳優陣が頭に浮かんできそうな「ミステリと言う勿れ」。
シーズン1を未だ見ていない……という方はもちろん、既に何回も見ているという方も、ここで今一度主要キャストを復習しておきましょう。

久能整のキャラクター

久能整は菅田将暉が演じています。
キャラクターの人間像と菅田将暉の主な出演作品を紹介します。

 

久能整|菅田将暉

【キャラクターの人物像】
本作の主人公で、たびたび事件を解決する探偵のような役割を担っている。
天然パーマとマフラーがトレードマークでカレー好き。

 

菅田将暉の主な出演作品

主な出演作品

  • テレビ朝日「仮面ライダーW」
  • テレビ朝日「民王」
  • テレビ朝日「dele」
  • 日テレ「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」
  • 日テレ「コントが始まる」
  • 映画「共喰い」
  • 映画「セトウツミ」
  • 映画「火花」
  • 映画「となりの怪物くん」
  • 映画「糸」
  • 映画「花束みたいな恋をした」

 


風呂光聖子のキャラクター

風呂光聖子役は伊藤沙莉が演じています。
キャラクターの人間像と伊藤沙莉の主な出演作品を紹介します。

風呂光聖子|伊藤沙莉

【キャラクターの人物像】
捜査チームで唯一の女性巡査。かつては使い走りにされていたが、久能整からのアドバイスを受け自分の立ち位置を見出していく。

 

伊藤沙莉の主な出演作品

主な出演作品

  • フジテレビ「トランジットガールズ」
  • 映画「全員、片想い」
  • 映画「獣道」
  • 映画「21世紀の女の子」
  • 映画「タイトル、拒絶」
  • 映画「ちょっと思い出しただけ」
  • 映画「えんとつ町のプペル」

 

池本優人のキャラクター

池本優人役は尾上松也が演じていまね。
キャラクターの人間像と尾上松也の主な出演作品を紹介しましょう。

池本優人|尾上松也

【キャラクターの人物像】
優秀だが家庭を顧みない性格であり、妻とトラブルになりかけていたところを久能整に救われる。その後たびたび久能整の元に相談に来るようになる。

 

尾上松也の主な出演作品

主な出演作品

  • TBS「日曜劇場 半沢直樹」
  • BS12「課長バカ一代」
  • 映画「モアナと伝説の海」
  • 映画「ゴジラvsコング」

 


ライカのキャラクター人間像

ライカ役は門脇 麦が演じてますね。
ライカの人間像と門脇 麦の主な出演作品を紹介します。

ライカ|門脇 麦

【キャラクターの人物像】
マルクス・アウレリウス・アントニヌスの「自省録」を暗記しており、暗号で会話してくる少女。入院中であるが体には問題なく、「千夜子」という妹がいる。何かと久能整に関わりを持ち、「3時」に待ち合わせることが多い。

 

門脇 麦の主な出演作品

主な出演作品

  • 日テレ「セーラー服と宇宙人~地球に残った最後の11人~」
  • フジテレビ「戦う女」
  • NHK「佐知とマユ」
  • テレビ東京「うきわ -友達以上、不倫未満-」
  • 映画「スクールガール・コンプレックス~放送部篇~」
  • 映画「シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸」
  • 映画「太陽」
  • 映画「二重生活」
  • 映画「世界は今日から君のもの」
  • 映画「止められるか、俺たちを」
  • 映画「チワワちゃん」
  • 映画「さよならくちびる」
  • 映画「あのこは貴族」

 


【ミステリと言う勿れ】ドラマ版のその他のキャラクターの人間像と俳優・女優の主な出演作品

【ミステリと言う勿れ】ドラマ版のその他のキャラクターの人間像と俳優・女優の主な出演作品を
一同にまとめました。

犬堂愛珠|白石麻衣

【キャラクターの人物像】
犬堂家の紅一点であり、物語冒頭ですでに死亡が確認されている。美しい容姿の持ち主であるが、性格は粗暴でお姫様気質だった。後に残された弟(ドラマ版では兄)・我路といとこたちが、彼女の死の真相を知るべく動き出す。

【主な出演作品】
・映画「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」
・映画「嘘喰い」

 

美吉喜和|水川あさみ

【キャラクターの人物像】
天達春生のパートナーであり、心理カウンセラー。幼き日の久能整に「考えることの大切さ」を教えた女性。ストーカーにより殺害されている。

【主な出演作品】
・フジテレビ「美少女H」
・フジテレビ「笑顔セラピー」
・TBS「いぬのおまわりさん」
・日テレ「シェアハウスの恋人」
・TBS「東京スカーレット~警視庁NS係」
・日テレ「白衣の戦士!」
・映画「渋谷怪談」
・映画「アイ・アム I am.」
・映画「バイロケーション 表/裏」
・映画「太陽の坐る場所」
・映画「滑走路」

 

天達春生|鈴木浩介

【キャラクターの人物像】
東英大学で心理学を教えており、久能整を幼いころから支えてきた人物。妻である美吉喜和は既に亡くなっているが、彼もまた考えることの重要さを説き続けている。

【主な出演作品】
・フジテレビ「恋におちたら~僕の成功の秘密~」
・フジテレビ「LIAR GAME」
・テレビ朝日「交渉人~THE NEGOTIATOR~」
・テレビ朝日「悪党~重犯罪捜査班」
・テレビ朝日「ドクターX~外科医・大門未知子~」
・テレビ朝日「緊急取調室」

 

青砥成昭|筒井道隆

【キャラクターの人物像】
捜査チームを率いる巡査部長で、オールバックと眼鏡がトレードマーク。厳しい眼光は時に久能整に向けられるが、いざ自分の娘が誘拐された時は熱い一面を見せた。

【主な出演作品】
・NHK「百年の恋」
・NHK「再生の町」
・TBS「記憶の海」
・フジテレビ「あすなろ白書」
・フジテレビ「君といた夏」
・フジテレビ「明日はだいじょうぶ」
・フジテレビ「こんな私に誰がした」
・フジテレビ「リテイク 時をかける想い」
・映画「洗濯機は俺にまかせろ」
・映画「ボクの、おじさん」
・映画「ブレス・レス」

 

犬堂我路|永山瑛太

【キャラクターの人物像】
犬堂愛珠の弟(ドラマ版では兄)で、彼女の死の真相を探っている。バスジャック事件では主犯格だったり、その後ホームレスに紛れて情報を探ったりとかなり危うい橋を渡り続けている。

【主な出演作品】
・フジテレビ「WATER BOYS」
・フジテレビ「ヴォイス~命なき者の声~」
・フジテレビ「素直になれなくて」
・フジテレビ「それでも、生きてゆく」
・フジテレビ「最高の離婚」
・テレビ東京「まほろ駅前番外地」
・NHK「極北ラプソディ」
・TBS「ハロー張りネズミ」
・映画「サマータイムマシン・ブルース」
・映画「アヒルと鴨のコインロッカー」
・映画「銀色のシーズン」
・映画「余命1ヶ月の花嫁」
・映画「一命」
・映画「ワイルド7」
・映画「僕達急行 A列車で行こう」
・映画「モンスターズクラブ」
・映画「ミックス。」
・映画「友罪」

 

【ミステリと言う勿れ】いじめに対する考え方がガラリと変わるセリフとは

作中では、数々の心に残る名言を残している久能整
中でも多くの人から反響があったのが、2つ目の事件「バスジャック事件」で久能整が話したいじめに対する内容でした。

バスジャックが起きた車内(ドラマ版では犬堂家の広間)にて、犯人である犬堂甲矢・乙矢の2人が乗客全員にこう問いかけます

今までに犯した、人生最大の罪を教えてほしい。

もちろん最初はためらう乗客たちでしたが、のちに犯人の仲間とわかる犬堂我路が先手を打ちます。
そして次々に自分の罪を告白していく乗客たちの中に、淡路一平というおどおどとした男性の姿がありました。

彼が犯した罪は、子供のころ駄菓子屋で万引きを重ね、ついにはその店がつぶれてしまった……というもの。
しかし決して自分の意志で行ったのではなく、当時いじめられていた加害者に仕向けられたと主張します。

彼のいじめは万引きにとどまらず、時には海に落とされるような暴力的なものもあった様子。
しかし周りの大人は、淡路一平に逃げることを許さず、なおも学校に行き続けるよう指示したのだとか。

逃げたかった!

そう声を震わせる淡路一平に対し、久能整はこう返します。

どうしていじめられてる方が逃げなきゃならないんでしょう
淡路一平
引用元:「ミステリと言う勿れ」2巻32P

 

日本をはじめとする各国では、いじめられている方に原因があるとして、引きこもり対策やカウンセリングを受けるなどの処置を施すのが一般的ですよね。

しかし久能整によれば、欧米の一部では「いじめっ子に対してカウンセリングを受けさせる」のだそう。いじめなければならないほど精神を病み、苦しんでいるとみなし、一度その場から離す措置をとるのです。

よく考えてみれば、この考え方はかなり自然なことです。
いじめられている方は、悪いことなどしていないケースがほとんどです。どう考えても「いじめ」が最もたる悪なのに、どうしていじめられている側が自分を変えなくてはならないのでしょうか。

病んでたり 迷惑だったり 恥ずかしくて問題があるのはいじめてる方なのに
淡路一平
引用元:「ミステリと言う勿れ」2巻33P

 

そういう久能整の目は、淡路一平を見ているようで、どこか遠くを見ているような目つきです。
もしかすると、自身の過去、そして日本にはびこるすべてのいじめ問題を見据えて話しているのかもしれません。

ドラマ放送後、上記のセリフはSNSを中心に大きく広まり、話題となりました。

さまざまな考え方があり、簡単にはなくならないいじめ問題。
しかし凝り固まった思想で被害者を集団生活に戻れなくさせるのではなく、加害者側への対応も深く考える必要があると感じさせられますね。

上記内容は、原作はもちろん菅田将暉さんのまっすぐなセリフが心に残るワンシーンです。まだドラマを見ていないという方は、ぜひ該当のシーンを探してみてくださいね。

 


【ミステリと言う勿れ】まとめ

思わずハッとさせられるようなセリフが多く、集中しながら読み進めてしまう「ミステリと言う勿れ」。
今回ご紹介したシーンはもちろん、他にもさまざまなシーンで考えさせられるセリフが飛び出します

コミック「ミステリと言う勿れ」は、2022年3月現在も見逃せない展開が続いています。ドラマ版、コミック版とそれぞれに良さがある作品となっていますので、ぜひまとまった時間をとってゆっくり楽しんでみてくださいね。