バイオマスレジ袋と普通のレジ袋の違いとは?環境に良い原料を使っているの?

2020年から全国でレジ袋が有料化となりましたね。

スーパーなどは忘れず持っていく人も多いと思いますが、コンビニやお土産屋などつい忘れがちです^^;
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また、ファーストフード店などの多くは、バイオマス配合率30%のレジ袋を導入しているため有料化の対象外となるので、袋は無料で入れてくれます。
https://twitter.com/KFC_jp/status/1278569140760924161

ところで、バイオマスレジ袋と普通のレジ袋との違いは何でしょうか?

恐らく環境に良い原料を使っているとは思うのですが、どんなものを使用しているのでしょうか?

バイオマスレジ袋について調べてみました!

この記事では、

・バイオマスレジ袋と普通のレジ袋の違い
・バイオマスは環境に良いのか
・他国のレジ袋事情
・有料化の対象外となるレジ袋

について紹介しています。

バイオマスレジ袋と普通のレジ袋の違いとは?

そもそもバイオマスレジ袋と普通のレジ袋どう違うのでしょうか?

簡単にいうと、植物に由来するバイオマス素材の配合率が25%以上のものはバイオマスレジ袋扱い。

それ以外は今回に有料の対象となる普通のレジ袋、いわゆるポリ袋です。

一般的にコンビニやスーパーなどで使われてたレジ袋といわれるものは、『ポリオレフィン』という材質で作れています。

そもそも、『ポリオレフィン』で作られたレジ袋は、炭素と水素からできているため、焼却しても水と炭酸ガスになり、塩化水素などの有害なガスを発生させることはありません

繰り返し利用されて最終的にごみになっても安全に焼却処分できるので、ごみ発電や地域暖房などのようにエネルギーとして有効利用できるのです。

 

環境的には問題はないのに、なぜ有料にして需要を減らしたのでしょうか?

近年、プラスチックが環境に悪影響を及ぼしているとして、問題視されています。

国連の報告によると『一人当たりの使い捨てプラスチックごみ発生量』で日本はアメリカに次いで世界2位とのこと。

さらに環境省の調査では、日本人は1人あたり1日約1枚のレジ袋をゴミにしているという結果が!

そう言われるとちょっとコンビニに立ち寄ったりして食品など1つでも購入してもレジ袋に入れてもらっていたな~と思い返してしまいました^^;

そんなわけで、日本はプラごみ発生量を減らすための取り組みとして新素材の開発、廃棄量の抑制、リサイクルの促進などを進めていて、『レジ袋の有料化』を廃棄量の抑制策としたわけです。

今後プラスチックゴミを減らすため最初の取り組みに、実行しやすい『レジ袋の有料化』を選んだのですね!

 

ただ、”プラスチックゴミの発生量を減らすためになぜレジ袋が最初なのか?”という疑問も出ています。

事実、日本の廃プラの排出量は年900万トンで、そのうち400万トンが容器の包装。

レジ袋はその中の20万トンにすぎないんです。

よってこの『レジ袋有料化』はあまり”プラスチックゴミの発生量を減らす”という制作に大きな影響をもたらす可能性は低いということになります。

ちなみに、今まで普及していた『ポリオレフィンレジ袋』と、有料化の対象となる『バイオマスレジ袋』。

見た目や手触りなどあまり違いがありません。

ですので、『バイオマスレジ袋』にはマークがあり、そのマークがあるかないかで判断します。
バイオマスプラロゴ

バイオマスプラロゴ

バイオマスとは環境に良い原料なの?

バイオマスとは、『動植物から生まれた、再利用可能な有機性の資源』です。

しかし石油などの化石燃料は除きます。

主に木材、海草、生ゴミ、紙、動物の死骸・ふん尿、プランクトンなどを指します。

バイオマスは持続的に利用でき、カーボンニュートラルという特徴があるので、化石資源の枯渇と地球温暖化の解決に役立ちます。

カーボンニュートラルとは?

大気中のCO2濃度に影響を与えない性質のこと。

バイオマスエネルギーを燃焼させればCO2が排出されますが、バイオマスの大元である植物は、成長過程(光合成)で同じ量のCO2を吸収します。

そのため、地球規模でCO2のバランスを崩さないので温暖化対策に貢献するということです。

市原グリーン電力株式会社

事実、『バイオマス』はレジ袋だけでなく、あらゆるプラスチック容器包装などの代替として取り組みが進んでいます。

ただ、素材はどうあれ、結局プラスチックには変わりなく、海に流れだせば石油由来のプラスチックと同じように動物を傷つけたり、バイオマスプラスチックはトウモロコシやサトウキビなど農作物から作るため、農地が必要になり、結果農地開拓のために森林破壊に繋がったり、食用の穀物の生産と競合し食の安全が脅かされてしまうなど、問題を抱えているようです。
〈参照:Greenpeace

他国のレジ袋事情は?

他の国では日本よりレジ袋に有料化が早くに実施されています。

ハワイ

ハワイ・オアフ島では2015年7月1日よりレジ袋の配布が『全面禁止』となりました。

さらに違反した小売店は一日$100の制裁金を支払わなけらばならないという厳しい罰則があります。

すでにマウイ島は2008年に、2009年はカウアイ島で、そして2013年にはハワイ島でも禁じられていました。

そして2015年オアフ島で法令が施行されたことによりハワイはアメリカ初のレジ袋を全面禁止した州となりました。

100%リサイクルできる紙袋や、生分解性品として認定された堆肥ビニールバッグなどは使用可能です。

イギリス

イギリスは2015年10月にレジ袋の有料化となりました。

それまで年間約76億枚もタダで配布してきたレジ袋。

1年後の調査によると90%がマイバッグ持参するようになったとのことです。

また、レジ袋の有料化に対する支持率が51%から実施後は62%にまで上昇したことから、この施策によりイギリスの人々の意識向上に大きくつながった事例と考えられています。

フランス

2016年7月1日よりフランスでは『使い捨て』のプラスチック製レジ袋の無料配布が禁止になりました。

2015年にEU全体で決められた規制により、EU加盟国は2025年までに1人あたりの使い捨てレジ袋の使用を40枚までに減らす義務があります。

さらに世界初となる『使い捨てプラスチック製品』の一部の販売禁止を2020年1月から導入し、プラスチック製のストロー、コップ、綿棒などが購入できなくなりました。

ニュージーランド

2018年8月10日、ニュージーランドでは『使い捨て』のプラスチック製レジ袋を使うことを2019年7月までに段階的に禁止することを発表しました。

そして2019年7月1日完全禁止となりました。

韓国

韓国では2019年1月1日から、大型のスーパーマーケットでの『使い捨て』レジ袋の配布を禁止すると政府が発表しました。

小さな市場や個人商店はこの対象にはなりませんが、韓国全土で約2000店舗で実施されるとのことです。

実はこの条例が発表される直前に、韓国がフィリピンにプラスチックゴミを不法に輸出したとして大きなニュースとなりました。

フィリピンの環境団体も立ち上がったこの問題が、韓国のレジ袋廃止の決定を後押しした可能性もあります。

 

 

世界では『レジ袋の有料化』ではなく『配布禁止』の国が多いようですね。

日本もいずれ禁止になる日がくるかもしれません。

有料化の対象外となる買い物袋

有料化にならないレジ袋は『バイオマスレジ袋』以外にもあります。

プラスチック製のレジ袋でも、『バイオマスレジ袋』以外の下記の2つも有料化対象外です。

①プラスチックのフィルムの厚さが50マイクロメートル以上のもの
有料化対象外袋

書店やアパレル、雑貨店でよく用いられる厚手のプラスチックバックは、繰り返し使用可能ということから、対象には外れています。

 

②海洋生分解性プラスチックの配合率が100%のもの
有料化対象外袋

トウモロコシなどの植物資源を原料とする生分解性樹脂で作られたプラスチックは微生物によって海洋で分解されるため、環境に影響ないと考えられ対象から外れています。

 

 

また、紙袋や布袋、透明な取っ手のないポリ袋も対象外です。
有料化対象外袋
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バイオマスレジ袋と普通のレジ袋の違いとは?まとめ

バイオマスレジ袋についてのまとめです。

・今まで一般的に使用されていたレジ袋は『ポリオレフィン』が原料

・『ポリオレフィン』は炭素と水素からできているため、焼却しても水と炭酸ガスになり、塩化水素などの有害なガスを発生ささせることはない

・バイオマスレジ袋は化石燃料以外の動植物から生まれた、再利用可能な有機性の資源『バイオマス』で作られている

・バイオマス素材が環境に良いかと言えばそうではなく、結局プラスチックには変わりないので、動物を傷つけたり、森林破壊に繋がってしまう

・今回政府が『レジ袋に有料化』に踏み切ったのは、あくまで”プラスチックゴミの発生量を減らす”ための第一段階の政策

・事実、日本の廃プラの排出量は年900万トンもあり、そのうち400万トンが容器の包装でレジ袋はその中の20万トンにすぎない

バイオマス素材が100%環境に良いかと思ったらそうではないんですね。

植物生由来となると、その植物を育てる土地が必要になってきて結局環境破壊につながってしうという、なかなかうまいこといかないものです。

これからプラスチックに代わる本当に環境に優しい資源が出て来るのでしょうか?

▼コンビニそれぞれの有料レジ袋の値段などはこちらの記事で紹介しています▼
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最後までお読み頂いてありがとうございました。

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