
台風14号(チャンホン)は、紀伊半島の南をゆっくりと東寄りに進んでいます。このあと夜には関東の南に進む予想となっています。陸地から離れた所を通るため、荒れた天気に警戒が必要となるのは紀伊半島や房総半島、伊豆諸島などに限られる見込みです。
東京や名古屋などの主要都市への影響は小さいと見られます。台風や秋雨前線の影響で、既に広範囲で雨が降っています。台風の直撃は免れたとはいえ、11日(日)にかけての総雨量が多くなるところがある見通しです。
特に、地形と風の影響を受ける紀伊半島南部や、沿岸前線と呼ばれる局地的な前線の影響を受ける房総半島、そして台風の中心が通過する伊豆諸島で大雨となる見込みです。11日(日)24時までの2日間(48時間)雨量が、伊豆諸島で200mm以上、房総半島の一部で150mm以上の雨が降ると予測しています。特に伊豆諸島・八丈島はすでに400mm超の雨が降っているため、土砂災害などに警戒してください。
今回は、気になる台風14号の進路予想
- ウェザーニュース
- アメリカ軍(米軍)
- ヨーロッパ中期予報センター情報
をまとめてみました。
目次
台風14号(チャンホン)2020年のウェザーニュースの予想進路図
10月10日(土)午前8時現在、ウェザーニュースの進路予想では、10日(土)18時には、御前崎市の南 約260km
(北緯 32度20分/東経 137度30分)に位置し、中心気圧は985hPa・最大風速30m/s・最大瞬間風速は40m/sと予想されています。
今後は、台風の強風域に入っているところを中心に、最大瞬間風速30m/s以上の暴風が吹くおそれがあります。架線支障等での鉄道のダイヤ乱れや、局地的な停電などに警戒が必要です。
台風14号(チャンホン)2020のアメリカ軍(米軍)の進路予想図
10月10日(土)午前8時に発表されたアメリカ軍(米軍:黄色ライン)の進路予想図です。
この米軍情報と日本の気象庁(赤ライン)、ウエザーニュース(青ライン)の3者の予想進路図を重ねたものが以下の図となります。
アメリカ軍(米軍)、気象庁、ウェザーニュースの3者とも西日本の南の海上を東へ進む見解で概ね揃っています。11日(日)になるとそのまま東へ進むものと、徐々に南よりに進路を変えるものと違いが現れています。
Windy(ウィンディ)による台風14号(チャンホン)の情報について
ECMWF(ヨーロッパ中期予報センター)の予報を基にしたWindyの情報です。風の動きが視覚的に見えて、便利ですね。
下の▶︎のバーの任意の場所をクリックすると、その時表示している情報(右上:現在「風」に設定:ほか雨、雷、気温、雲、波など)がピンポイントで3時間毎に最大10日分表示されます。
地図の拡大縮小も可能です。
台風14号(チャンホン)の現在の勢力・速度・強さについて
10月10日(土)午前8時現在の台風14号(チャンホン)の勢力・速度・強さは次のとおりです。
10月10日(土)午前8時の現在位置 | 潮岬の南 約200km |
---|---|
大きさ | |
中心気圧 | 985hPa |
強さ | |
最大風速 | 30m/s |
方向・速さ | 東北東 15km/h |
最大瞬間風速 | 40m/s |
2000年以降の10月上陸台風にも要警戒!
翌月10月は8月や9月に比べると台風の接近・上陸数が減少する一方で、大きな影響を与える台風の襲来があるという点では変わりありません。
2000年以降の記録をまとめると、10月に上陸した7個の台風はすべて上陸時に「強い」勢力を保っていました。
台風 | 上陸時の最大風速 | 大きさ・勢力 |
---|---|---|
2017年21号 | 40m/s | 超大型・強い |
2014年19号 | 35m/s | 大型・強い |
2014年18号 | 35m/s | 大型・強い |
2009年18号 | 40m/s | 大型・強い |
2004年23号 | 40m/s | 大型・強い |
2004年22号 | 40m/s | 強い |
2002年21号 | 35m/s | 強い |
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台風14号(チャンホン)2020の進路予想!アメリカ軍(米軍)とヨーロッパ中期予報センター情報も!のまとめ
今回の台風14号は、10日(土)は陸地から離れるコースを進み、10日(土)は徐々に勢力が衰えるため、暴風の範囲は海上が中心となる見込みです。ただし、沿岸部では瞬間的に25m/s前後の突風が吹くおそれがあります。
一方、秋雨前線の影響で、台風の最接近の前から雨が強まる見込みです。紀伊半島南部や伊豆半島、房総半島南部、伊豆諸島では大雨に要警戒。その他の、東海から関東南部でも、一時的な強い雨に注意してください。